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介護帰省(2) [雑感]

鍵を持たないから玄関のたたきに座って待つことにした。私は帰省する時何の連絡もなしに突然帰ることにしている。自分の身体の調子がいつどうなるか判らないからだ。
やっと戻ってきたオヤジと夕飯に、トースト1枚、牛乳、サラダを食べ、入浴して床についた。

深夜2時、私が手洗いに起きるとオヤジも起きてきた。そして、救急車を呼んだ。呼吸困難と喘鳴が聞こえていた。自分で心筋梗塞だと言う。

私にお前は一緒に来んでいいと言うから私はオヤジの救急車が市民病院向けて走り去るのを聞き届けてからまた朝まで布団に潜り込んだ。

昼頃まで眠ってしまいオヤジの車で病院へ行く。ナースステーション横の集中治療部屋にいた。

鼻カニューレから酸素を吸い、胸には心電図モニター、両手の甲から血管確保してあり、点滴は右手から入っていて左手は心肺停止になった時の為に一応、ヘパリンロックがされていた。

医師から夕方話を聴いた。うっ血性心不全とのこと。心筋がほとんど動いていないのと、腎臓は不全になる手前のようだ。もはや透析の適用外に陥った。いつ何時、心停止するかわからない状態。
私はずっと前からいずれそうなると予想していたので、医師にはくれぐれも延命措置だけはしないでくれと頼んだ。そんなことをしても意味がない。

オヤジから遺言を聞いておかなくてはならないし、祖母の遺産(僅かばかり)を巡って兄弟で裁判途中だからそこもなんとかさせないといけないのだが、遺産相続の件で意地になり、周りが目に入らないらしい。諦めるしかあるまい。『クリスマスキャロル』の話を思い出す。

老人保健施設の母親に会いに行った。初め、車椅子に座ってぼーーっとこちらを見ていた母。

私が傍に行っても誰だか分からなかった様子でキョトンとしていた。表情はまるで幼子であった。私に向かって、「あら?ピッピによく似た看護師さんのおらす!(看護師さんがいる) おたくさんはどなたさん?」と言う。

私が「なんば言いよっと!アタシタイ~」 と言うと、昔私を殴りつけていた人間とは別人になり、顔をクシャクシャにして泣いた。嬉しい!嬉しい!と言う。

私は今や、この人の母なる存在である。


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介護帰省(1) [雑感]

先週の金曜、九州の実家の父から電話あり。

また具合でも悪くなったのか…

私の携帯へ電話しても、ずっとサイレントモードになっていたために連絡がつかなかったと言う。私に何かあったのかと自宅の電話へ掛かってきた。
私はなんともないよ~頭痛はほぼ毎日だけどね。
父は頭が急にボーっとして気分が悪くなったから近所の掛かりつけで点滴をしてもらったのだと言う。

翌日の土曜は仕事仲間になる方々と『心が疲れていませんか?』という題の講演会を聴きに行くことになっていたので、帰省はそのうちにと軽く考えていた。

しかし、基調講演が子供の頃から現役引退までのサッカー人生を釜本さんら当時有名な選手との絡みに終始、とうとう終わりまで鬱病の話は出ず。
第二部の防衛医科大の教授が心療内科の話に入り、一同ホッとした雰囲気に変わったのを感じた。
しかし、皮肉なことに観客は100%近くが中高年以上で、冷たい雨の降る日にわざわざ埼玉まで出てくる人は心がそれほど疲れていない人なのだ。

ひどく疲れている人は電車にも乗れなかったり、それ以前に家から出られないだろうな~教授はそんなことも言っていた。ほんとだよね…

なんだかその日、期待が半分空ぶった気がして明日、オヤジの様子でも見に行くかな…

で、日曜の朝8時50分発博多行き東海道新幹線のぞみに乗った!博多から熊本までは九州新幹線デビュー(^_^)v 綺麗な車両!
車内ではドストエフスキーの『貧しき人びと』を読む。『罪と罰』を読見終えたら面白くなって全作品を読もうという気になった。

実家には夕方前には着いたが肝心なオヤジは母が入所している老人保健施設へ見舞いに行って留守だった。(続く…)
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